腸内環境改善の可能性
2025-08-01 15:51:33

絶食とユーグレナ由来パラミロンが腸内環境と免疫機能を改善する可能性

ユーグレナ由来パラミロンの効果



最近、株式会社ユーグレナと慶應義塾大学、北里大学の共同研究によって、絶食時に摂取されるミドリムシ(ユーグレナ)由来のパラミロンが腸内環境や免疫機能に与える影響が注目されています。この研究は、学術雑誌『BMC Microbiology』に発表され、腸内の有用菌バクテロイデス属が選択的に増加し、糞便中の免疫物質IgAの産生が増加することが確認されました。

腸内細菌叢とは何か?


腸内細菌叢は腸内フローラとも呼ばれ、体内に存在する微生物の集合体です。この菌群は、炎症や代謝、認知機能といった健康に関与しており、食事によってその構成が変化します。食物繊維などの栄養素(MAC)は腸内で発酵されて短鎖脂肪酸を生産し、腸内環境を改善する助けとなりますが、恒常性によって短期間で大きく変わることは難しいとされています。

絶食の影響


絶食は医療現場で主に行われる食物不摂取の状態であり、体内の腸内細菌叢に影響を及ぼします。絶食によって腸内環境が一時的に変化し、その後の食事による介入、特にMACの効果を受け入れやすくなる可能性があります。この研究では、マウスを用いて36時間の絶食が腸内細菌叢に与える影響を観察しました。

研究結果の詳細


研究では、6つのマウス群を設定し、異なる条件下でユーグレナまたはパラミロンを摂取させました。結果的に、絶食によって腸内細菌のバランスが明らかに変化しました。特に、絶食中にパラミロンを摂取した群では、バクテロイデスと[Eubacterium] coprostanoligenesなどの細菌の相対占有率が有意に増加しました。これらの細菌は、腸管免疫の成熟やコレステロール低下に寄与する重要な役割を果たします。

また、糞便中のIgA量も測定され、絶食+パラミロン摂取群での増加が確認されました。IgAは粘膜免疫に重要な役割を持ち、体内での感染防御に寄与します。これらの結果から、パラミロンが腸内環境及び免疫機能に対して有意な影響を及ぼす可能性が示されました。

研究の展望


この研究成果は、ユーグレナの摂取が健康へ及ぼす影響を検証したものであり、今後もユーグレナを用いた新たな健康食品や医療分野での利用が期待されています。今後、さらなる研究が行われ、フードテクノロジーの新たな方向性が開かれることでしょう。

さらに、ユーグレナはその栄養価の高さから発展途上国への支援活動にも貢献しており、ユーグレナを使用した栄養補助食の開発も進行しています。これにより、ユーグレナは持続可能な社会に向けた大きな役割を果たしていくことでしょう。


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会社情報

会社名
株式会社ユーグレナ
住所
東京都港区芝5-29-11G-BASE 田町
電話番号
03-3453-4907

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