老化細胞除去食品の発表
2024-08-26 15:54:18

老化細胞を除去する食品の概念を発表したTAZ Inc.の新技術とは

不老長寿を目指すテクノロジーが、新たな食品の概念として注目されています。このたび、東京都文京区に本社を構えるTAZ Inc.が、安全性の高い食品成分を基にした老化細胞除去の研究成果を発表しました。2024年8月26日にデンマークのコペンハーゲン大学で開催される国際会議「Aging Research and Drug Discovery(ARDD)」において、彼らは『Senolytic food(老化細胞を除去する食品)』の概念を発表し、広く関心を呼び起こすことでしょう。

研究の背景と目的


加齢が進むにつれ、人体の中には“老化細胞”と呼ばれる増殖能力を失った細胞が蓄積されます。この細胞群は、動脈硬化や脂肪肝を始めとする加齢に伴う病気や老化現象に深く関わっているとされています。最近の研究において、老化細胞を体内から除去することが、これらの病気の発症を遅らせる可能性があることが示唆されてきました。老化細胞を効率的かつ安全に除去する方法の開発は、健康寿命を延ばす新しい手段になり得ると期待されています。

TAZ Inc.は、この分野での研究をさらに進めるべく、抗がん剤に依存せず、多くの食品成分の中から安全性の高いものを選び出す試みを行いました。食事から摂取可能な成分を用いた老化細胞の除去が、一般の人々にとって実用的な範囲で実現できれば、非常に大きな意味を持つでしょう。

研究方法と結果


研究チームは、老化細胞の恒常性を保つメカニズムとして、代謝過程で生成されるアンモニアに注目しました。この観点から、特定の食品成分がアンモニアの排出を促進することができるかどうかを調査しました。

78週齢の老齢マウスを対象にした実験では、選ばれた食品成分を4週間与えたところ、アンモニアが有意に排出されるとともに、肝臓や腎臓における老化細胞のマーカーが著しく減少することが確認されました。これは、老化細胞除去における食品成分の効果を示す重要な結果です。

この成果により、TAZ Inc.は『Senolytic food』の更なる開発に向け、健康や老化に対する新しいアプローチを提供できる可能性が生まれました。将来的には、この研究が健康寿命の延伸に役立つ新しい選択肢をユーザーに提供することが期待されています。

また、この研究の成果は現在特許出願中であり、今後の進展に目が離せません。

TAZ Inc.の概要


TAZ Inc.は、抗老化技術に特化したスタートアップで、生命科学分野の専門家である高橋祥子氏が代表を務めています。彼女は「不老長寿をすべての人に」という理念のもと、東京大学から生まれたバイオテクノロジー企業を設立し、抗老化に関する研究や商品企画に取り組んでいます。

TAZは、加齢に伴う疾患の特定のバイオマーカーの開発や、それに対する新薬の研究も行っており、医療機関との提携を通じて、より効果的な抗老化商品を提供することを目指しています。

代表の高橋氏とそのチームが描く未来は、より多くの人々が健康で長生きするための手助けとなるでしょう。彼らの研究がどのように進展し、社会に影響を与えていくのか、今後の動向に注目です。


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