酸素貯蔵材料の新発見
2026-02-13 13:12:04

新発見の酸素貯蔵材料、青色から白色への変色特性を持つ

新発見の酸素貯蔵材料が切り開く未来



神奈川大学化学生命学部の本橋輝樹教授と大石耕作研究員らの研究チームは、驚くべき酸素貯蔵特性を持つ新しいセラミックス「Ba2MnGe2O7+δ」を発見しました。この素材は、酸素の吸収と放出に伴い、白色から青色に色が変わるというユニークな特性を持ち、今後の科学技術の発展に大きく寄与することが期待されています。

研究の背景と意義


酸素貯蔵材料は、自動車の排ガス浄化や燃料電池、酸化物イオン電池など、多岐にわたる用途がある重要な機能性材料です。これらは温度や周囲の環境に応じて酸素を可逆的に吸収または放出する能力を持っています。従来のマンガン系酸素貯蔵材料では酸素を放出する際に強力な還元雰囲気が必要でしたが、Ba2MnGe2O7+δはそれを必要とせず、大気中や酸素雰囲気でも酸素の変化を実現しました。

研究成果の詳細


この新材料の最大酸素貯蔵量は1.2重量%(δ ≈ 0.45)に達し、200℃から500℃の温度範囲で効果的に機能します。特筆すべきは、酸素を吸収すると白色から鮮やかな青色に変化し、再び酸素を放出すると元の白色に戻るという特性です。この変色は、Mn3+の酸化に伴う結晶構造の変化によって引き起こされ、従来の色素技術にも応用が期待されます。

結晶構造の解析


研究チームは、放射光X線吸収分光法や中性子回折などの先端分析技術を用いて、Ba2MnGe2O7+δの複雑な結晶構造を解明しました。この材料は、基本的なメリライト型構造から5倍×5倍×1倍の超構造へと相転移することがわかりました。これにより、酸素の吸収と放出が効率的に行われるメカニズムが詳細に解明されました。

期待される応用


Ba2MnGe2O7+δの独自の特性は、酸素センサーや酸素感応性の無機顔料など、新しい応用分野での研究開発の道を開く可能性を秘めています。特に、環境に優しい技術の発展が求められる中、この材料は新しい酸素関連技術の発展に貢献できると考えられています。これにより、より持続可能な未来に向けた一歩を踏み出すことが期待されています。

研究の今後


この研究結果は、2026年1月24日付けで「Chemistry of Materials」に掲載され、多くの研究者たちに新たな視点を提供することとなるでしょう。今後も、この酸素貯蔵材料がどのように実用化されるのか、注目が集まります。科学の進歩は止まることなく、新しい材料が生み出されることに期待が高まります。

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