固体分散体の革新
2025-09-03 10:48:00

固体分散体製剤に革命!ショ糖脂肪酸エステルの功績

固体分散体製剤の革新と健康産業への影響



日本の第一工業製薬株式会社は、2025年9月12日に静岡県立大学草薙キャンパスで開催される「第33回DDSカンファランス」での口頭発表に向けて、注目の研究成果を発表します。本研究は、ショ糖脂肪酸エステルが持つ特性が、医薬品や健康食品分野における難溶性物質の溶出性および吸収性を改善する可能性について探っています。

難溶性物質の克服



医薬品や健康食品の開発において、製品の有効成分が体内に適切に吸収されることは非常に重要です。しかしながら、クルクミンのような一部の機能性物質は水に溶けにくく、そのため効率的な吸収が難しいという課題があります。こうした難溶性物質の特性を改善するため、研究者たちは固体分散体製剤化技術に注目し、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC-AS)を担体とする方法を模索しています。

ショ糖脂肪酸エステルの効果



試験では、第一工業製薬が開発したショ糖脂肪酸エステルを用いて、クルクミンの吸収率を向上させる実験が行われました。その結果、ショ糖脂肪酸エステルの添加により、クルクミンの溶出性が大幅に改善され、消化管での吸収率にも良好な影響を与えることが確認されました。この成果は、今後の医薬品や健康食品の技術開発にとって重要な一歩となるでしょう。

研究発表とその意義



口頭発表は2025年9月12日の10:25から行われ、発表者は京都中央研究所価値創造研究部の新規材料グループ長である岩木徹氏です。彼は、ショ糖脂肪酸エステルの長年の研究が、非晶質固体分散体においても効果をもたらすことが確認できたと語っています。今後は、この技術のさらなる応用についての検討が進められる予定です。

DDSカンファランスの詳細



この学会は、医薬品のドラッグデリバリーシステム(DDS)関連の研究者や業界関係者が集まり、最新の研究成果や技術を共有する場です。今回の発表に参加するには事前登録が必要で、オンライン形式とハイブリッドで開催されます。詳細な情報は、公式ウェブサイトを通じて確認できます。

今後の展望



第一工業製薬は、固体分散体製剤化技術を進化させ続けると宣言し、医薬品や健康食品における革新を追求しています。ショ糖脂肪酸エステルの応用研究は、様々な分野での有用性を持っており、今後ますます需要が高まることでしょう。新しい技術が健康産業に与える影響を期待しつつ、第一工業製薬の今後の研究成果に注目していきたいものです。


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会社情報

会社名
第一工業製薬株式会社
住所
京都市南区東九条上殿田町48番地2        
電話番号
075-276-3027

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