鳥取県に新たにオープンした就労移行支援施設Nextepの取り組みとは
2022年4月1日、鳥取県鳥取市に株式会社BACが運営する就労移行支援事業所『Nextep(ネクステップ)』が誕生しました。この施設は、病気や障害により一般企業で働くことが困難な方々を支援し、就職とその後の企業への定着を目指す福祉施設です。
開業の背景
Nextepの代表である杉原僚太氏は、元ITエンジニアという経歴を持ち、地元への貢献に強い情熱を抱き、鳥取市で飲食業やフードデリバリー事業を展開してきました。彼は、働く障害者との接点を通じて次のような課題を実感しました。
1. 障害者が従事できる職種は限られている
2. 企業側が障害者を受け入れるきっかけが少ない
3. 障害者の中には体力的に屋外活動が制限される方が多い
これらの課題を解決するために、使用可能なカリキュラムを提供し、様々な技術を習得できる環境を整備することが不可欠だと考え、Nextepの開設を決意しました。
鳥取市の課題
現在、鳥取市には障害者の就労移行支援を行う民間企業が少なく、実際の利用状況は、市が目指す利用見込みの20%を下回っています。この背景には、企業に向けた積極的な就労支援が不足していることや、多様な障害者のニーズに対応できる支援が不足していることが挙げられます。
Nextepは、以下の専門性を持つメンバーと連携し、包括的な支援を実現しています。
- - 福祉の専門家
- - ビジネスの経験者
- - サラリーマンキャリアの人材
- - 管理栄養士
- - 理学療法士
提供カリキュラムの特徴
Nextepでは、障害の程度に応じて通所や在宅での訓練を行う柔軟なカリキュラムを提案しています。一般就職を目指す場合、正社員として働くためには基本的な体力が求められますが、障害によっては週に1〜2日の屋外活動さえ難しい状況もあります。
そのため、Nextepでは専用アプリを用意し、「週1日+在宅訓練」といった形で体力を少しずつ向上させる工夫をしています。アプリでは、次のようなスキルを学べます。
- - PCスキル(Officeの基礎から実践まで)
- - ストレス対策法
- - ビジネスマナー
- - コミュニケーション
- - マーケティング
- - ライフハック
- - フィンテック
アプリの中には、業界のトップランナーたちによる5,000本以上のコンテンツが集結しています。
付加価値提供の取り組み
Nextepでは、就職活動を行う際に衣食住の安定が重要であるため、管理栄養士の監修による健康的な食事を無償で提供しています。また、市内の飲食店と連携し、実践的な練習環境を整備しています。これにより、障害者はリアルな現場で自らの強みや課題を確認できます。
専門家集団とのコラボレーション
さらに、Nextepは医療、法律、デジタルトランスフォーメーションなどの専門家集団である合同会社ReDef(リデフ)と手を組んでいます。ReDefは労働人口問題の解決を目指し、障害者への訓練、教育、予防医療開発に取り組んでいます。これにより、全国の障害福祉サービスでのケースに基づく実践的な支援を受けることができるのです。
利用について
Nextepでは、見学と体験を随時受け付けています。定員は20名で、上限に達し次第、一時的に体験受付を停止する予定です。実際にカリキュラムを体験するチャンスとなります。
Nextepの詳細については、以下にお問い合わせください。
- - 電話: 0857-32-7057
- - メール: [email protected]
- - 住所: 鳥取県鳥取市扇町3 東栄ビル408号室
- - アクセス: 鳥取駅南口より徒歩2分(クリーム色の建物、屋上に「八幡東映エステート」の看板)
詳細及び問い合わせフォームは
こちらをご覧ください。