ASD改善とブロッコリー
2014-10-15 09:30:01
ブロッコリースプラウトの有効成分がASD改善に寄与する可能性
ブロッコリースプラウトがもたらす新たな希望
近年、自閉症スペクトラム障害(ASD)の治療法の確立が求められていますが、現在のところ確立された根本的な治療法は存在しません。米国では、68人に1人の割合で自閉症が見られ、その影響は医療や経済において大きな負担を強いています。最近の研究では、ASD患者に見られる抗酸化作用の低下や神経炎症といった異常が報告されており、これらの異常を軽減する手段として注目されているのがブロッコリースプラウトです。ブロッコリースプラウトは、スルフォラファンという有用成分を豊富に含んでおり、抗酸化作用の向上や炎症の抑制に効果があるとされています。
研究の目的
本研究では、ASD患者がスルフォラファンを毎日摂取することによって、どのような改善効果が得られるのかを検証しました。これは、ASDの行動的な症状を軽減する新たな治療法としての可能性を探るものです。
研究の方法
対象となったのは、44人のASD患者です。このうち29人には、ブロッコリースプラウト由来のスルフォラファンを18週間にわたって毎日摂取してもらいました。また、残りの15人にはプラセボを摂取してもらい、2つのグループ間での行動の変化を評価しました。行動の測定には、異常行動チェックリスト(ABC)と対人応答性尺度(SRS)といった3つの方法を用いました。
研究結果
その結果、スルフォラファンを摂取したグループでは、行動測定のスコアに大幅な改善が見られました。具体的には、ABCスコアやSRSスコアが低下し、行動の改善が確認されました。一方、プラセボを摂取していたグループにおいては、有意な変化は見受けられませんでした。これにより、スルフォラファンの摂取がASDの症状に有効である可能性が高まったと言えます。さらに、摂取を停止した後には、スコアが元に戻ることから、スルフォラファンの摂取によりASDの行動改善が確認されたのです。
スルフォラファンとは
スルフォラファンは、ブロッコリースプラウトに豊富に含まれている有用成分です。この成分は体内の解毒酵素や抗酸化酵素の活性を高めることで、がんやその他の疾患に対する予防効果が期待されています。ジョンズ・ホプキンス大学での研究によって、その機能性が証明されており、日本では村上農園が1999年から成功裏に生産・販売を行っています。
まとめ
ASDに対する新たな治療法の可能性を示唆した本研究は、スルフォラファンの摂取を通じて、ASD患者の生活の質の向上に寄与することが期待されています。ブロッコリースプラウトという身近な食材が、新しい治療の選択肢となる日も近いかもしれません。今後のさらなる研究に期待が寄せられます。
会社情報
- 会社名
-
株式会社 村上農園
- 住所
- 広島県広島市佐伯区 五日市中央4-16-1広電コイン通りビル3階
- 電話番号
-
082-923-6080