AIで減塩指導
2024-09-10 18:02:06

京都大学と企業が協力しAIを活用した減塩指導の効果を検証

京都大学と企業が共同で行うAI健康アプリの研究



2024年の秋、京都大学大学院医学研究科と株式会社東芝、および株式会社Wellmiraが、新たな共同研究を開始します。この研究は、AI健康アプリ「カロママ プラス」を利用して、高血圧傾向のある人に対する遺伝情報に基づく減塩指導の効果を検証するものです。

研究の背景


近年、高血圧症は日本人の約3人に1人が罹患する国民病とされ、その適切な管理が求められています。日本においては、一般的に塩分の過剰摂取が高血圧の主な原因とされていますが、実際には食塩の摂取量に対する血圧の反応は個人差があり、これは遺伝子的な要因に起因しています。

この見地から、研究グループは食塩感受性遺伝子型を持つ人を特定し、彼らに対してWellmiraが提供するAI健康アプリを通じて個別の減塩アドバイスを提供する実験を実施します。これにより、対象者がどのように行動を変容するかを観察し、その効果について分析することを目指しています。

研究の進行


この共同研究は2024年9月17日に開始され、3ヶ月間行われます。対象となるのは、東芝の企業コホートに登録されている約300名の従業員です。研究に参加する人々は、遺伝子情報を告知された群、告知されずただアプリを使用する群、アプリを使用しない群に分かれます。それぞれの群の行動変容や健康診断結果を比較し、得られたデータを基に京都大学が医学的な分析を行います。

AI健康アプリ「カロママ プラス」について


「カロママ プラス」は、企業、健保、自治体などの健康管理をサポートするAIアプリです。具体的なダイエットや健康維持、低栄養の対策を目的としており、ユーザーのライフログ(食事、運動、睡眠データなど)を基に具体的なアドバイスを提供します。さらに、アプリはランキング機能やポイントインセンティブも備えているため、利用者を継続的にサポートします。

この共同研究の結果、遺伝情報に基づいた個別化された減塩指導の可能性が示されれば、この手法は高血圧傾向のある患者の健康管理に役立つ新たなプログラムとしてサービス化されることが期待されています。

未来への展望


本研究を通じて、遺伝情報を駆使した健康管理の重要性や、個々に最適化された栄養素を提案する「パーソナライズド・ニュートリション」への道が開かれることが期待されます。また、健康寿命の延伸につながる新たな介入手法の確立が望まれています。

この取り組みは、高齢化が進む日本において、特に重要な健康課題の一つであり、今後の医療の進展に貢献するものと考えられます。

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この共同研究は、遺伝に基づいた個別の健康マネジメントが患者一人ひとりの生活にどのように影響を及ぼすかを探求するとともに、より効率的な医療サービスの提供のための基礎となるでしょう。


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会社情報

会社名
株式会社Wellmira
住所
東京都千代田区神田須田町1丁目23-1 住友不動産神田ビル2号館11階
電話番号
03-6206-4161

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