エンジニアの環境意識
2010-10-26 11:54:21

エンジニアの環境意識調査から見た日本のエコ技術と課題

2023年、日本のエンジニア1000人を対象に実施された「環境意識に関するアンケート」の結果が注目されています。この調査は、自動車や家電の設計・製造に携わる技術者の環境への認識を明らかにすることを目的とし、特に環境技術と国際競争力に関する意見を探るものです。この調査を実施したのは、半導体メーカー大手のインフィニオン テクノロジーズ ジャパン株式会社です。

調査結果では、日本の環境技術に対する信頼が年代によって異なることが明らかになりました。40代以上のエンジニアたちは、日本の環境技術が他国に比べて優れていると考えていますが、20~30代は、特に欧州が環境技術で競争力を持つと見ています。

温室効果ガス削減に関する政府の目標に対しては、約32%が賛同していますが、特に30~40代ではこの割合が低く、実現可能性への疑問を持つ声が多く上がりました。実際、数値目標の達成可能性を「実現可能」と考えるエンジニアはわずか15%に留まっています。この結果から、技術者たちは政治的な目標設定には賛成するものの、その実現には懐疑的な見方が強いことが分かります。

また、温室効果ガス排出量削減の有効施策についても意見が集まりました。多くのエンジニアが「政府主導の規制・罰則を含めた制度や目標設定」に賛同しています。技術者たちは、再生可能エネルギーへの転換やエコ商品の普及といった施策が必要であると感じているようです。

一方、日々の生活でエコに関する行動を行いながら「エコ疲れ」を感じるエンジニアも少なくありません。特に若い世代においてこの認識が高く、生活が不便になる際に不満を抱くことが多いようです。

さらに、エコカーの選択に関しては、ハイブリッド電気自動車(HEV)が54.2%の支持を得る結果となりました。しかし、HEVを購入したくない理由として「環境への疑問」「コストの問題」「技術的課題」といった声が挙げられており、特に電子部品の環境負荷に対する懸念やバッテリーの交換コストがネックとして指摘されています。

この調査結果は、製造業やハイテク企業においてエンジニアが持つ環境に対する認識の深化を促し、今後のエコ技術開発の方向性を考える上でも重要な資料となるでしょう。エンジニアが感じる課題を解決し、環境への意識を高めるためには、政府や企業が連携して進める必要があります。この結果から、日本の環境技術の未来と国際競争力をどう育むべきか、思考を巡らせるきっかけとなることが期待されます。

会社情報

会社名
インフィニオン テクノロジーズ ジャパン株式会社
住所
東京都品川区大崎1-11-2ゲートシティ大崎イーストタワー21F
電話番号
03-5745-7100

トピックス(科学)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。