月面探査車YAOKI
2021-04-14 15:09:48
民間初の月面探査に挑戦するYAOKIと三菱ケミカルの技術提携
壊れない探査車「YAOKI」の挑戦
2021年秋、宇宙探査の歴史に一歩を刻むべく、株式会社ダイモンが開発した世界最小かつ最軽量の月面探査車「YAOKI」が、米国アストロボティック社のペイロード技術書類認証を取得し、月への旅路へ向けて準備を進めています。本プロジェクトにおいて、ダイモンは三菱ケミカル株式会社との間でパートナーシップ契約を締結し、CFRP(カーボンファイバー強化プラスチック)を中心とした先進素材の提供を受けることになります。
月面探査の新たな挑戦
「YAOKI」は、その名が示す通り、「七転び八起き」という理念のもと開発され、転んでも自力で立ち上がる特性を備えています。この独自のデザインは、月面という過酷な環境においても安定した活動が可能であり、探査活動に不可欠な機能性を確保しています。月面の探査は、その高コスト(輸送費は1kgあたり1億円とも言われる)からも軽量化が急務とされ、YAOKIのコンセプトはそこに深く根ざしています。
三菱ケミカルの技術力
今回のパートナーシップでは、三菱ケミカルが開発したCFRPが重要な役割を果たします。この素材は、軽量でありながら高強度と高剛性を兼ね備えており、過酷な月面の環境下でも耐久性を発揮することが期待されています。従来の宇宙機器はアルミ素材が主流でしたが、CFRPはその特性により、より良い選択肢とされてきました。
技術支援と今後の展開
契約期間は3年で、三菱ケミカルからはYAOKIを地球から月に運ぶポッドに用いるCFRP素材の提供に加え、YAOKI本体用の熱可塑性樹脂も提供されます。これにより、YAOKIは新素材の恩恵を受けながら、月面探査に最適化された機能を持つことになります。さらに、月面での初期稼働後の実績をもとに、NASAの「アルテミス」計画における月面の利用ステージへと進出する可能性も広がるでしょう。
夢を乗せた月面探査
このプロジェクトは、ただの技術開発に留まらず、地球での人々の夢を月に届ける一大ミッションでもあります。YAOKIはその名の通り、夢を追い求め、宇宙でも挑戦し続ける存在として、今後の活動が大いに期待されます。
結び
ダイモン社の中島社長は、「YAOKIに三菱ケミカル社製の先端素材を活用することができるのは非常にエキサイティングだ」と語り、宇宙開発に挑む意義を強調しています。今後、YAOKIが月面での新しい歴史を刻む日が待ち遠しいです。
会社情報
- 会社名
-
株式会社ダイモン
- 住所
- 東京都中央区新富1-6-16 DCCビル
- 電話番号
-
090-4223-4202