新型化学センサー
2023-12-19 00:32:29

手軽に化学測定が可能な新型センサーをLucasLandが発売

手軽に化学測定が可能な新型センサーをLucasLandが発売



最近、株式会社LucasLandが発表した新しいフレキシブル・ウェアラブル化学センサーが注目を集めています。このセンサーは、従来の化学測定とは異なり、シンプルな操作で迅速かつ高感度な測定が可能です。

簡単な操作で驚くほどの精度



普通、化学測定というと専門知識が必要であり、多くの時間を要する作業という印象があります。しかし、LucasLandのこの新製品は、表面増強ラマン分光法(SERS)を利用することで、誰でも簡単に化学成分を分析することができるのです。切って、貼るだけというシンプルなプロセスで、センサーを適当なサイズにカットし、測定したい物質に貼り付けるだけで準備完了です。そして、レーザーを当てることで、なんとわずか5秒でその物質に含まれる化学成分を検出できます。

柔軟性と耐久性の両立



このセンサーの最大の特徴は、その柔軟性と耐久性です。テストによる確認が行われており、1000回にわたる柔軟性テストを経ても、その検出能力は損なわれません。加えて、室内放置による経年劣化も少なく、1か月経っても測定性能は変わりません。これにより、ヒトの肌、キーボード、衣服など、動く部位にもしっかりと貼り付けられるため、日常的な健康管理やスポーツ科学においても活用が期待されます。

さまざまな用途に対応



また、このセンサーは化学測定だけではなく、犯罪捜査などの分野にも応用可能です。特に、手すりやボタン、スマートフォンの表面など、誰もが触れる場所に貼り付けておくことで、麻薬成分の検出が可能になります。さらには、農薬残留の検査や食材の安全性チェックなどにも活用でき、食品に貼り付けてSERS測定を行うこともできます。これにより、測定結果は食品の品質に悪影響を及ぼすことなく得られるのです。

科学的な背景と革新性



従来、SERSセンサーはナノ加工を施した金や銀を使用するため高価で手に入れにくいものでしたが、LucasLandの開発した技術は経済的でありながら高感度な測定を実現しています。通常のSERSセンサーは、その構造上、計測の再現性や耐久性に課題を抱えていましたが、LucasLandは新たに独自の技術を開発し、これらの問題を克服。これにより、安価ではあるものの高い性能を発揮する化学センサーを提供しています。

今後の展望



同社は、東京大学との連携による研究成果が評価される中、今後も引き続きSERSセンサーの品質向上や多様な分野への展開を目指します。さらには、起業支援プログラムやアクセラレーターに採択されることで、より多くの産業界への普及が期待されています。

「化学測定がもっと身近に」という理念のもと、LucasLandのフレキシブル・ウェアラブル化学センサーは、今後の市場で大きな影響を与えること間違いありません。日本の技術力が、日常生活をさらに便利にしてくれる未来が楽しみです。

会社情報

会社名
株式会社LucasLand
住所
東京都千代田区神田小川町3丁⽬28−5
電話番号

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