カーボンニュートラルの新技術
2024-09-25 15:21:58

世界初のバイオマス混合ガス化技術がIGCCに実装!カーボンニュートラルのその先へ

バイオマス混合ガス化技術の実証試験が始まる



2024年9月21日、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)と大崎クールジェン株式会社は、世界初となるバイオマス混合ガス化技術を用いたCO2分離・回収型酸素吹IGCC(Integrated Gasification Combined Cycle)の実証試験を開始しました。この新たな取り組みは、カーボンニュートラルを実現するための大きな一歩となります。

背景と目的



カーボンニュートラルへの移行は、世界中で重要な課題として浮上しています。特に、石炭からのCO2排出を削減するための技術が求められている中、NEDOと大崎クールジェンは、これまでの石炭火力発電技術の改善を目指してきました。同社は、CO2分離・回収型酸素吹IGCCにおいて90%以上のCO2回収率を達成するなど、注目の技術開発を行っています。

今プロジェクトでは、バイオマス燃料を石炭と混合して使用することで、発電時のCO2排出量の削減を目指しています。具体的には、バイオマス混合率が10%を超えるケースを想定し、CO2分離・回収技術と組み合わせることで、カーボンニュートラルの達成が可能になると期待されています。

実証試験の内容



実証試験では、石炭ガス化複合発電(IGCC)システム内の全体的な影響を評価します。そのため、何が必要か、そしてどのように実装するかを検証することが求められています。具体的には、バイオマス燃料の導入が各プロセスにどのように影響するかを評価し、課題の洗い出し・解決が必要です。

加えて、この技術によって得られたCO2の一部を、隣接するカーボンリサイクル実証研究拠点に供給し、カーボンリサイクル技術の進展にも寄与する予定です。これにより、技術の社会実装へとつなげる重要なステップとなります。実証試験の結果を基に、バイオマス混合ガス化技術は商用化に向けて前進するでしょう。

未来の展望



NEDOと大崎クールジェンは、IGCCにおけるバイオマス燃料の適用可能性を評価します。必要なシステムを最適化し、バイオマス混合比率が最大で50%に達する商用モデルを目指します。

この取り組みが成功すれば、カーボンニュートラル社会の実現に貢献する新たな発電の形が見えてくるでしょう。高効率な石炭火力発電を維持しつつ、クリーンエネルギーの未来を築く上で重要です。技術の進展とともに、持続可能なエネルギーを実現する新たな方法が模索されてきます。今後の進展に目が離せません。


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会社情報

会社名
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
住所
神奈川県川崎市幸区大宮町1310番ミューザ川崎セントラルタワー
電話番号
044-520-5207

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