立川市がクラウドファンディングで邨田丹陵の研究成果を出版へ

立川市が邨田丹陵に関する単行本を発行するプロジェクト

東京都立川市では、ふるさと納税の新しい形「ガバメントクラウドファンディング（GCF）」を通じて、著名な日本画家・邨田丹陵の研究成果を集めた単行本の出版プロジェクトが始まりました。このプロジェクトは、子どもたちが地域の文化を理解し、誇りを持つきっかけを提供することを目的としています。

プロジェクト概要

このプロジェクトは、株式会社トラストバンクが運営するふるさと納税総合サイト「ふるさとチョイス」にて展開されています。具体的には、「立川ゆかりの日本画家・邨田丹陵の謎を知る」と題された研究成果をまとめることが目的です。寄附金の目標は150万円で、募集期間は2023年10月6日から2023年12月31日までの87日間です。寄附金は主に、邨田丹陵にまつわる研究をまとめた単行本の発行と、立川市内の図書館や学校図書室への寄贈に使用される予定です。

邨田丹陵とは

邨田丹陵（むらたたんりょう）は、明治5年に東京で生まれた歴史的な日本画家です。彼は筆致が非常に繊細な人物画や物語絵を得意とし、関東大震災後には立川に居を移しました。有名な代表作《大政奉還の図》は、明治神宮外苑の聖徳記念絵画館に所蔵されています。今回のプロジェクトでは、邨田丹陵の業績に焦点を当て、その数々の作品や彼の人生を子どもたちに知ってもらうことが狙いです。

地域の宝を伝える取り組み

立川市は、このプロジェクトを通じて地域文化を次世代に引き継いでいく重要性を強調しています。邨田丹陵に関する単行本は、この地域の文化資産を多くの人々に広めるための重要な役割を果たすと考えられています。特に子どもたちにとって、地元の歴史や文化を学ぶことは、その後の人生においても大切な資産となるでしょう。

ふるさと納税の新しい形

「ガバメントクラウドファンディング」は、地域課題への具体的な解決策を提示し、寄附者が自ら選んで寄附金の使い道を選択できる新しい形のふるさと納税の仕組みです。これは、2013年にトラストバンクによって提供され、自体がプロジェクトオーナーとなり、地域の為に資金を調達する方法として、2019年度にはグッドデザイン賞も受賞しています。