ATACと厚生労働省による新たな契約締結
2025年6月30日、株式会社先端技術共創機構(ATAC)と厚生労働省(厚労省)は、創薬エコシステム発展支援事業に関する委託契約を結びました。この事業は、日本における優れた創薬シーズの早期実用化を目指し、国内の創薬エコシステムを更に強化し、発展させることを目標としています。
事業の背景と目指すべき未来
近年、日本は創薬の分野において多くの可能性を秘めています。しかし、それらの技術が実際に産業化されるまでには多くの課題が存在します。厚労省は、こうした課題を解決するため、日本発の創薬エコシステムを構築するための支援を強化しています。ATACは、これまでの経験を活かし、アカデミアで生み出された創薬シーズを実用化するための支援を行います。
本事業は、創薬技術が産業化に向かうための橋渡しをすることが目的です。ATACは、薬事や製薬、規制や治験といった専門知識を駆使し、研究者の技術が実際の市場に適応できるよう導いていきます。
ATACの具体的な取り組み内容
ATACは、この事業において以下の取り組みを行います。
1.
創薬シーズの発掘と選定
大学や研究機関で生み出された創薬シーズを精査し、その中から将来的に有望なものを選定します。
2.
TPPの作成支援
各種創薬シーズについて、ターゲット製品プロフィール(TPP)の作成を支援し、開発状況を整理・分析します。
3.
疾患とアクションの見極め
エキスパートとのディスカッションを通じて、具体的なターゲット疾患および次のステップを明確にします。
4.
規制や薬事戦略の個別支援
創薬に特有の課題である規制対応や知財戦略に対する個別支援を提供します。
5.
資金調達支援
創薬のための必要資金の調達を支援し、信頼できるパートナーの探索も行います。
6.
グローバル戦略策定支援
海外展開を想定し、グローバルなネットワーク構築と戦略的なアプローチを支援します。
未来に向けたサポート体制
ATACは、これらの取り組みを通じて、創薬エコシステムを構築し、将来的には海外の創薬エコシステムとの連携も視野に入れています。これにより、日本発の創薬スタートアップが誕生しやすい環境を整えることに貢献していく考えです。
もし、創薬シーズの開発に関して相談したい場合は、ATACの公式ウェブサイトにある「Contact(お問い合わせ)」から問い合わせが可能です。
株式会社先端技術共創機構(ATAC)とその役割
- - 主な事業内容: 先端技術の事業化や経営支援、研究・開発支援、会社設立に関するバックオフィス支援など。
- - 主要株主: 株式会社IGPIグループ
- - 代表者: 川上 登福
このように、ATACは厚労省との連携を通じて、日本の創薬エコシステムのさらなる発展を目指していきます。