米国光学会、名称を「Optica」に変更
米国光学会(OSA)は、2021年9月20日に名称を「Optica」に変更したことを発表しました。この新しい名称は、光学およびフォトニクスの科学技術の進展を推進する主要なプラットフォームとしての地位を反映するものです。本学会の理念やグローバルなコミュニティを基に、新名称と共に「The Society advancing optics and photonics worldwide」というタグラインも掲げ、活動を進めていきます。
新たな歴史の幕開け
Opticaは、1916年に設立され、光の科学に関する学問の生成や普及を目的としていました。その後105年以上にわたり、光学は新たな通信技術やイメージング、センシングにまで幅を広げてきました。現在、光の発生・検出・変調などの基本技術に加え、フォトニクスという新しい分野が急速に発展しています。新名称の導入により、光学・フォトニクスの学際的な発展を目指すことが確認されています。
光学・フォトニクス産業の成長
Opticaの会長であるコニー・チャン-ハスナインは、設立当初の規模から現在の大規模なグローバルコミュニティに至るまでの成長について触れました。当初は米国の小規模な会員や企業を支援することが中心であったが、今ではメタマテリアルや量子技術、5Gネットワークなど、さまざまな新技術を抱える分野となっています。
このため、当学会名にはこれら先端技術の研究やそれに関与する人々が反映されるべきであり、名称変更はまさにその流れを象徴しています。歴史を重んじつつ、現代に即した組織形態へと進化していく必要性が強調されます。
新たなプログラムの導入
新名称「Optica」の下で、当学会は将来的なプログラムとサービスを刷新していく準備を進めています。特に2022年からは、新興国に在住するOpticaの会員が、対面およびオンラインで開催される学会に無料で参加できることが決定しました。これにより、経済的な障壁を取り除き、全ての人々が学び、つながり、情報を共有できる環境を整えることを目指します。
グローバルコミュニティを祝う写真集
Opticaの名称変更を祝う一環として、各国の多様性を表現した写真集「Faces of Optica」が制作されました。著名な肖像写真家、サム・ベイカー氏が3ヶ月間にわたり撮影した、アジア、欧州、米国の9都市における約70枚のポートレートが収められています。この写真集は、Opticaの新たなブランドとその目的を視覚的に証明しています。
詳細については、
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Opticaの理念
Optica(旧OSA)は、光学とフォトニクスに関連する学問の生成、応用、実現、そして普及をグローバルに促進することを目的とする組織です。設立から125年近くにわたり、科学者、エンジニア、ビジネスパーソン、学生などが集まり、発見の促進や実社会での応用を進めてきました。これからも多くの人々が光学・フォトニクスの領域で知識を深め、安定した成長を果たすことを目指します。