LIFULLが生み出した生成AIによる業務時間創出
株式会社LIFULL(ライフル)は、東京都千代田区に本社を構える企業で、社会課題の解決に取り組む姿勢を強めています。特に、2023年8月からは生成AIの活用を積極的に進め、DX認定事業者としてその取り組みを評価されてきました。最近の調査結果によれば、2024年10月から2025年3月にかけて、LIFULLの従業員の90.9%が生成AIを実践的に活用し、実に31,596時間の業務時間を創出したことが示されています。
業務効率化に向けた成果
LIFULLの最近の調査では、624名の正社員及び契約社員を対象にしたアンケートで、567名が「生成AIを利用して業務効率化を実感している」と回答しています。これは前回の調査結果から8.9%の増加を示しており、同様の取り組みが着実に実を結んでいることを示しています。また、業務時間の創出は、総勤務時間の4.7%に相当し、特に58.5%の従業員が月に4時間以上の時間を生産したと報告されています。
職種別の活用状況
エンジニアやデザイナー職ではほぼ全員が生成AIを活用している状況です。他の職種でも利用度が向上しており、前回調査に比べて4.2%~19.7%の上昇が見られます。これにより、全社的な取り組みの成果が滲み出ていることが感じられます。
具体的な活用シーン
生成AIの活用シーンで最も多かったのが「文章や資料の作成・編集・添削」であり、全体の約7割にあたる従業員がこの分野で利用しています。さらに、「調査・情報収集」や「アイデア出し」にも幅広く活用されていることが調査で明らかになりました。また、従業員一人一人が複数のシーンで生成AIを使い、業務時間の削減に貢献しています。
生産性向上への影響
生成AIの活用によって業務時間が創出されたことで、LIFULL全体のコア業務比率が上昇し、2年間で7%の向上が実現しました。この傾向は、業務の目標達成にも好影響を及ぼしています。
新たな取り組み
さらにLIFULLでは、社内の生成AIツール「keelai」の利用状況をトラッキングし、各部門にフィードバックを行う取り組みも進めています。これにより個々の課題を柔軟に解決し、施策の効果を迅速に検証することが可能になっています。また、Chrome拡張機能を通じて生成AIを活用し、業務効率化を進めるなど、具体的な施策も展開されています。
今後の展望
LIFULLは、DX認定事業者としての立場を活かし、社内だけでなく不動産業界全体のDXを推進するビジョンを掲げています。生成AIの活用によって得たノウハウは、同業他社の支援にも活かし、業界全体の発展に寄与することが期待されます。2024年5月には株式会社ツクルバとのパートナーシップ協定も締結しており、さらなる新サービスの提供にも注目が集まっています。
終わりに
LIFULLの生成AI活用の取り組みは、業務の効率化だけでなく、従業員一人一人のスキル向上や企業全体の成長に寄与しています。今後もこの取り組みを続けていくことによって、持続可能な成長を目指し続けるであろうと感じています。より多くの企業がLIFULLの成功事例に学び、生成AIを取り入れる日が待たれるところです。