日本規格協会の新たな試み
一般財団法人日本規格協会は、2025年10月15日に高電圧試験技術に関する国際規格の邦訳版を発行します。この新しい規格は、電気機器や絶縁材料の高電圧耐性を評価するための試験方法の基本を国際的な基準に基づいて定めています。
規格の詳細
発行される邦訳版は、IEC 60060-1 Ed. 4.0:2025に基づいており、主に以下の高電圧を印加する絶縁耐力試験に適用されます。
- - 直流(DC)電圧
- - 交流(AC)電圧
- - 衝撃(インパルス)電圧
- - これらの組み合わせによる電圧
この規格は、英語版の税込価格が76,285円(税込)で、A4判の164ページにわたる内容となっています。一方、邦訳バージョンは137,313円(税込)、A4判で166ページが用意されています。
さらに、Redline版も発売されており、こちらは改訂前後の違いが一目でわかる形式となっています。Redline版は129,789円(税込)で263ページ、邦訳版は190,817円(税込)で270ページです。
Ed.(Edition)の仕組み
規格のバージョンは、Ed.番号によって管理されています。これには修正票や新たな内容が組み込まれるたびに番号が更新されます。
- - Ed.1.0: 第1版(修正票なし)
- - Ed.1.1: 第1版に修正票1が追加
- - Ed.1.2: 修正票1、2が追加
- - Ed.2.0: 第2版(新しい内容を含む)
- - Ed.2.1: 修正票1が追加された第2版
日本規格協会の役割
日本規格協会は、日本国内における標準化の推進を目的とし、1945年に設立されました。協会は、JIS、ISO、IEC規格など、幅広い標準化を手掛けており、その活動は日本国内のみならず、国際的にも影響を与えています。各種管理システムの審査登録や、品質管理検定(QC検定)などの資格審査も実施しています。
まとめ
高電圧試験技術の邦訳版が発行されることにより、国内の技術者や研究者が国際基準に触れる機会が増え、より高度な技術革新につながることが期待されます。今後も日本規格協会は、国際規格の普及と教育に力を入れていくことでしょう。