リチャード・ドーキンスも絶賛!
イギリスでの年間ベストブックに輝いた一冊『人間には12の感覚がある』が、翻訳者や編集者、エージェントによる選考で、第2位に選ばれ、多くの注目を集めています。著者はジャッキー・ヒギンズで、翻訳を担当したのは夏目大氏です。文藝春秋から2022年7月に刊行されたこの書籍は、動物界から得られた知見を元に、私たち人間に潜在する驚くべき感覚について詳述しています。
本書の背景
本書は、リチャード・ドーキンス氏の推薦を受けており、彼は著名な生命科学者として「不思議で奇妙な世界が描かれている」と高く評価しています。このように高名な方々からの推薦を受けた背景には、動物たちの感覚がもたらす新しい視点と、それが私たちに如何に影響しているかを描く内容の魅力があります。
山極壽一氏は「意外な動物たちの不思議な感覚」を通じて、私たち人間が持っているものだけではなく、さらに多くの驚きに満ちた感覚が存在すると指摘しています。鈴木俊貴氏はこの書籍が示す感覚器官の多様性に感銘を受けたと語り、動物や人間の個々の体験が異なることを強調しました。
超感覚の世界
本書の中には、科学者たちの長年の探究によって明らかにされた多様な「感覚」に関する研究成果が多く掲載されています。例えば、モンハナシャコは、私たち人間の4倍の光受容体を持ち、そのカラフルな世界を把握しています。また、ホシバナモグラの22の突起を持った鼻なども紹介されています。これらの動物たちは、それぞれの環境に最適化された独自の感覚を持ち合わせているのです。
新たな視点の提案
さらに興味深いのは、ナミチスイコウモリに見られる行動です。彼らは血を吸った後、仲間にその血を分け与える行為を通じて、グルーミングの効果が生まれます。これは、実験によって人が店員からのタッチにどう反応するかを示すデータとも結び付いており、私たち人間の「超感覚」を指し示す材料となっています。
このように、本書では動物の視点を通じて人間の感覚や行動の不思議が解き明かされ、感覚がどれほど多様であるかを知ることができます。
まとめ
本書では、私たちが普段意識していない「超感覚」についての新しい認識を提供してくれます。感覚の多様性は、私たちにとって未知の領域であり、それを探求することでさらなる発見があるかもしれません。これからの研究に期待が寄せられています。2025年7月には新たな情報も期待されており、ぜひ手に取ってみてほしい一冊です。