日比谷高が大賞受賞
2025-10-27 13:09:43
第20回高校化学グランドコンテストで日比谷高が文部科学大臣賞に輝く
第20回高校化学グランドコンテストが開催
2023年10月25日と26日、芝浦工業大学豊洲キャンパスにて、待望の「第20回高校化学グランドコンテスト」が行われました。このコンテストは、全国の高校生が自らの研究を発表し、科学的な創造力を育むための貴重な機会です。今年の大会も大いに盛り上がり、全国から集まった66校、115チームがその実力を競いました。
文部科学大臣賞を受賞した日比谷高
最終選考会では、数々の優れた研究が披露され、中でも東京都立日比谷高等学校が見事、文部科学大臣賞を受賞しました。日比谷高の研究テーマは「ドラッグ・リポジショニングを活用した遺伝子操作技術の開発」です。この研究は、既存薬を新たな用途に転用することで、高い安全性を確保し、特に医療分野における応用が期待されています。
研究の具体的な内容としては、DNA組換え酵素であるCreを用いて、病因遺伝子を取り除く技術が中心です。従来の技術ではDNA組換え効率が低く、医療への応用に壁となっていましたが、この研究では、Creの働きをON/OFF制御することで、DNA組換え効率を従来の8倍に高めることに成功しています。
他の優秀な受賞チーム
文部科学大臣賞に続いて、静岡北高等学校が「化学未来賞」、兵庫県立宝塚北高等学校が「化学技術賞」に輝きました。その研究内容も非常に興味深いものです。静岡北高の研究は安価な自作炎光光度計によるリチウムイオンの定量法の開発で、持続可能な科学研究に向けた新しいアプローチを示しています。
さらに、受賞した3チームは、シンガポールまたは台湾で開催される国際的なサイエンスフェアに参加する機会も得ました。これにより、彼らの研究が国際舞台で評価されることが期待されます。
コンテスト開催の意義
この高校化学グランドコンテストは、2004年から続く伝統あるイベントで、2023年度から芝浦工業大学が主催。高校生の自主的な探究活動を支援し、その成果を広く発信することを目的としています。参加者全員が自らの研究を披露し、議論を交わすことで、科学的理解を深める貴重な機会となっています。
特に、今年の大会には延べ900人以上の観客が来場し、熱心に各チームの発表を聞き入っていました。未来の科学者たちがこのようなイベントを通じて成長していく様子は、とても励みになります。科学への情熱と探究心が次世代を担う人材を育てるきっかけとなることを期待しています。
芝浦工業大学について
芝浦工業大学は、理工系大学として日本屈指の規模を誇り、多くの学生が海外に派遣されるなど、そのグローバル教育にも定評があります。大学の魅力的なカリキュラムと先端的な研究環境は、学生たちが科学分野での活躍を実現するための大きな支えとなるでしょう。2027年には創立100周年を迎え、アジアのトップ工科系大学の一つを目指してさらなる成長を続ける予定です。
この良い流れを受けて、来年以降の高校化学グランドコンテストもますます期待が高まります。将来の科学イノベーターを育てるための舞台として、今後も注目していきたいイベントです。
会社情報
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