V2500エンジンの遺産登録
2024-10-22 18:19:40

日本の航空エンジン開発を象徴するV2500エンジン、未来技術遺産に登録

V2500ターボファンエンジン、未来技術遺産に登録



2024年度、独立行政法人国立科学博物館は、V2500ターボファンエンジン及びその開発資料集を「重要科学技術史資料」(未来技術遺産)として登録したことを発表しました。このエンジンは、IHIを含む日本企業が初めて参画した国際共同開発の成果であり、航空機エンジンの歴史において特筆すべき存在です。

V2500ターボファンエンジンの背景


V2500エンジンは、アメリカのPratt & Whitney社、イギリスのRolls-Royce社、ドイツのMTU Aero Engines社、イタリアのFIAT社、そして日本のJAEC(IHI、川崎重工、三菱重工航空エンジンが参加)の5ヵ国共同で開発が進められました。1983年にプロジェクトが開始され、国際的な協力の下で高度な技術が集約されました。

このプロジェクトを通じて設立されたInternational Aero Engines(IAE)が事業の中心となり、エンジンの販売やサービスを展開しています。IHIは、V2500エンジンの開発・製造において約14%のシェアを持ち、特にファンやファンケース、低圧圧縮機やタービンのシャフトなどの主要部品の製造に注力しています。

開発資料の重要性


V2500エンジンの開発資料は、その設計や国際共同開発に関する詳細な記録を含んでおり、日本の航空エンジン開発にとって不可欠な資料となっています。これらは技術の進歩や国際貢献を反映しており、歴史的な意義を持つものとして評価されています。

未来技術遺産とは


国立科学博物館が定める「重要科学技術史資料(未来技術遺産)」は、科学技術の進歩に影響を与え、次世代に引き継ぐべき価値がある資料として登録されます。2008年から始まったこの取り組みは、国民生活や経済、文化に大きな影響を与えた成果を保存し、未来へと伝えていくことを目的としています。

IHIの栄誉と認識


国立科学博物館で行われた登録証授与式において、IHIの貢献が再認識され、航空宇宙技術の発展に寄与する重要な役割を果たしてきたことが称賛されました。この登録は、V2500エンジンの技術的優位性や国際的な協力の象徴として、多くの人々に認識されることが期待されています。

今後も、日本の航空機エンジン技術が国際的に注目され続けることを願っています。


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会社情報

会社名
株式会社IHI
住所
東京都江東区豊洲三丁目1-1豊洲IHIビル
電話番号
03-6204-7800

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