ceramitec conference 2021の振り返り
2021年9月15日から16日まで、ドイツのミュンヘンにて「ceramitec conference」が開催されました。この国際的なイベントには、世界18カ国から約300名の参加者が集まり、航空宇宙や水素製造、歯科など多岐にわたる分野におけるセラミックスの重要な役割について熱心に議論が行われました。参加者は、最新のセラミックス技術や応用例を学ぶだけでなく、業界のパートナーや専門家、顧客との密接なネットワーキングの場ともなりました。
セラミックスの革新
ceramitec conferenceでは、特に航空宇宙分野におけるセラミックスの利用が注目されました。NASAの研究者サマッド・ファードシー氏は、積層造形法が複雑な形状製造を可能にし、従来の方法では困難な製品を生むことに貢献していると説明しました。この技術は宇宙探査ミッションにおいて重要な役割を果たすことが期待されています。
一方、歯科分野では、ニケイ酸リチウムを用いた材質が光学的特性と機械的特性を兼ね備えていることが強調され、特に前歯部の修復に最適であるとの見解が示されました。シャリテーベルリン医科大学の専門医も、こうした高性能なセラミックが患者に新たな希望をもたらす未来を語りました。
水素経済における重要性
また、環境問題への対応として水素経済が注目される中、セラミックスの貢献は無視できません。フラウンホーファーIKTSのアレクサンダー・ミハリス教授は、セラミック製品が水素生成のための電気分解に不可欠であると述べ、持続可能なエネルギーシステムの構築に向けた新たなソリューションの可能性を強調しました。
参加企業と展示
会議には、31社が出展し、自社製品を紹介しました。Cremer Thermoprocessing Equipment、ECT-Kema、Lithozなど名だたる企業が一堂に会し、業界の最前線で展開される最新技術やイノベーションの情報を共有しました。Netzsch Gerätebau GmbHのダイレクター、ドクター・ユルゲン・ブルム氏は、「このような貴重な機会を通じてネットワークを広げ、新たなビジネスパートナーを得られることを嬉しく思います。」と発言しました。
Ceramitecの未来
次回のceramitecは、2022年6月21日から24日にミュンヘンで開催される予定です。今回のconferenceは、その大規模な展示会への素晴らしい前触れとなることでしょう。多くの専門家が集まる中で、今後の発展に対する期待が高まりました。
詳細情報は公式ホームページにてご覧いただけます:
www.ceramitec.de