子宮頸がん新研究
2020-02-26 12:04:29

子宮頸がんの早期発見に向けた新しい取り組みが始動

新たな細胞診システムで子宮頸がん対策を強化



近年、日本では特に若い女性の間で子宮頸がんの罹患率が上昇しています。この問題は、少子化にも影響を及ぼす重要な社会的課題です。国際的に見ても、日本は子宮頸がん予防において遅れを取っており、ワクチン接種の普及が進まない一因とされています。このような背景から、がん検診の受診率向上が求められていますが、実際の受診率は2013年時点でわずか32.7%に留まっています。

これを受けて、株式会社CYBOは、がん研有明病院との共同研究により、高速自動3D細胞診システムの開発に着手しました。この新しい技術は、検査を迅速かつ精確に行うためのもので、細胞診の負担を軽減し、精度を保つことを目的としています。細胞診は通常、スライスされた組織とは異なり、立体的な構造を持つため、顕微鏡での観察には高い技術が要求されます。

この新システムでは、スライド上の細胞を高速で3D撮像し、その情報をもとにAIがリアルタイムで解析します。これにより、検査員が無意識的に行っていた立体的な観察をデジタル化し、高精度な診断を可能にします。

予防と早期発見の重要性



子宮頸がんは、発見が遅れると治療法として子宮の摘出が必要になる場合もあります。このため、正確な検査が求められ、今後ますます細胞検査士や専門医の負担が増大することが予想されます。精度が犠牲になることなく、検査の質を維持するためには、自動化による技術革新が不可欠です。

CYBOは、この研究を進めるにあたり、東京中小企業振興公社の支援を受けています。具体的には、がん研究会有明病院の細胞診部にこのシステムを設置し、実際の診断標本を用いた評価試験を行う予定です。この共同研究により、子宮頸がんの早期発見へとつながるAIシステムの実用化が期待されています。

CYBOのビジョン



株式会社CYBOは、「細胞を深く知り、細胞を広く活用する」を理念に掲げ、理化学機器や診断機器の開発に取り組んでいるベンチャー企業です。特に、高速イメージング、リアルタイムAI、高速メカ制御を活用した技術開発に注力しており、革新的な細胞解析技術を提供しています。

子宮頸がんの早期発見に向けた新しい試みとして、高速自動3D細胞診システムが実用化される日が待ち望まれます。

会社情報

会社名
株式会社CYBO
住所
東京都江東区青海2-4-10都立産業技術研究センター製品開発支援ラボ301
電話番号
03-4346-0717

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