八女伝統本玉露とIoT
2019-04-03 10:01:16
八女伝統本玉露のIoT技術活用による栽培支援システムが始動
八女伝統本玉露のIoTシステム運用が開始
福岡県八女市において、伝統的な玉露栽培の未来を支えるための新たな取り組みが始まりました。株式会社システムフォレストは、「八女伝統本玉露IoTシステム開発・実証事業」の運用サポートに着手し、IoT技術を活用して農業従事者の負担軽減を目指しています。
背景
玉露の栽培には高度な技術が求められますが、農業従事者の高齢化が進む中で、経験や勘に頼りがちな従来の手法では難しさが増しています。そこで、システムフォレストはIoTを用いた支援システムの開発を決定しました。このプロジェクトは、福岡県農林業総合試験場八女分場と連携し実施されています。
具体的な運用内容
本プロジェクトでは、福岡県八女市にある茶園にIoTセンサーを設置し、環境データを取得します。具体的な運用の流れは以下の通りです。
1. データの自動収集: IoTセンサーから気温、湿度、照度、新芽の生育状態、地温、土壌水分などのデータをリアルタイムで収集します。
2. データの可視化: 収集したデータは、専用のパソコンやスマートフォンで簡単にアクセスできる形で可視化し、生産者が容易に閲覧できるようにしています。
3. 栽培支援システム: 収集した情報をもとに、効率的な栽培管理を実現するための支援システムを開発しています。また、実際に6つの農家の栽培データを共用することで、農家同士が情報を交換できる環境を整えています。
玉露栽培の伝統
八女市の伝統的な玉露は、稲わらを用いて日光を調整し、手間を惜しまずに丁寧に栽培されています。この方法によって、全国茶品評会で5年連続の受賞歴を誇る高品質な製品が生まれています。また、化学繊維ではなく稲わらを使用するという独自の栽培方法も特徴の一つです。
期待される成果
今後、このシステムの実証試験を通じて得られたデータは、IoTを用いた効率的な栽培方法の確立に活用される予定です。
さらに、システムフォレストは、他の農業、漁業、畜産分野においてもIoT/AI技術を導入し、担い手不足や高齢化、後継者問題に対する解決策を提供していく方針です。
パートナー企業の協力
このプロジェクトには、株式会社ソラコム及びウイングアーク1st株式会社が協力しています。ソラコムはIoT通信プラットフォームの提供を行い、ウイングアーク1stはデータ可視化ツールの支援を行っています。お互いの専門知識を駆使し、この取り組みが成功することが期待されています。
まとめ
八女伝統本玉露のIoTシステムは、伝統技術と最先端技術の融合により、今後の農業の形を変える可能性を秘めています。システムフォレストの挑戦が、伝統産業を守り、新たな道を切り開く先駆けとなることでしょう。
会社情報
- 会社名
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株式会社システムフォレスト
- 住所
- 熊本県人吉市相良町4番地2
- 電話番号
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050-1748-7020