新型コロナウイルス感染症対策に向けた共同研究のスタート
大阪大学微生物病研究所とサラヤが手を組み、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対する有効性評価試験を開始しました。この共同研究は、サラヤが長年にわたり培ってきた豊富なデータと専門知識をもとに、より確実な感染症対策製品の開発に向けた一環として実施されます。
伝えたいこと
サラヤは、医療や福祉施設、公共施設、食品関連、さらには一般家庭向けに、衛生対策に関する確固たるエビデンスを重視した製品開発を行ってきました。特に、微生物評価には特別なチームを結成し、500種類以上のウイルスや細菌を扱っています。これにより、国際的に通じるエビデンスデータを多数取得しています。
新型コロナウイルスの感染が拡大する中、サラヤは代替ウイルスやこれまでの感染症に関するデータをもとに多様な衛生製品を市場に提供していますが、現時点では新型コロナウイルスそのものを用いた試験が必要とされていました。
BSL-3施設の利用
ウイルスの危険度は4つのレベルに分類され、適切なバイオセーフティーレベル(BSL)の施設での取り扱いが必要です。新型コロナウイルスはBSL-3に位置付けられており、これまでサラヤが持つ研究施設では取り扱いができませんでした。
そこで、大阪大学微生物病研究所(伊川正人研究室)の協力を得て、このBSL-3施設である感染症共同実験室にて、検証が可能になりました。この試験では、欧州規格の国際的な標準試験法であるEN14476を採用し、実際の使用環境を模した条件でウイルスの有効性を確認します。
期待される成果
この研究によって得られる高品質なエビデンスは、新型コロナウイルス感染症に関するさまざまな対策の構築や提案、普及に寄与するとします。サラヤはこの成果を元に、感染予防と感染者の拡大防止に努める意思を強調しています。
今後、試験の結果は公式ホームページやプレスリリースを通じて随時発表される予定です。
検証試験の概要
- - 実施場所: 大阪大学微生物病研究所 感染症共同実験室(大阪府吹田市)
- - 実施期間: 2020年5月~2020年9月
- - 実施内容: EN14476に基づく新型コロナウイルス病原体を用いた製品の有効性評価
- - 対象製品: サラヤの衛生関連用品、家庭用・業務用洗浄剤、各種除菌成分等
この共同研究は、サラヤが衛生に関する情報提供と製品開発を続ける中での重要な一歩であり、今後の感染対策に向けた希望となるでしょう。