AI技術と宴会需要を活かすぐるなびの成長戦略に迫る

ぐるなびが描く、新たな飲食の未来

株式会社ぐるなびは、最近の決算発表において、自社の飲食店支援事業の順調な成長を報告しました。この成長の背景には、忘年会シーズンに伴う需要の高まりや、最新のAI技術を駆使した新アプリの開発が大きな要因として挙げられます。以下では、具体的な業績や今後の展望について詳しく見ていきます。

業績の拡大と宴会需要の活性化

ぐるなびの2025年3月期第3四半期（10月から12月）の決算によると、飲食店向けの支援事業が前年同期比で10.1%増加し、売上全体も8.5%のプラス成長を記録しました。この成長は、忘年会シーズンの需要を取り込んだ結果であり、利用者が大人数で予約を行う傾向が明らかになっています。

調査によれば、年に1回だけ予約を行う会員は平均4.52人の予約を行ったのに対し、年に4回以上予約する会員は平均5.63人と、頻繁に利用するほど大人数での予約が多くなっています。この結果から、飲食の楽しみ方や宴会に対する意識の変化が読み取れ、ぐるなびの「幹事ランク制度」も、こうしたニーズに対して強力にアプローチしていることが分かります。

生成AI技術を活かした新アプリ

さらに、2024年8月から本格的に始動する「ぐるなびNextプロジェクト」が新たな成長の起爆剤となることが期待されています。このプロジェクトでは、生成AI技術を用いた飲食店情報アプリ「UMAME!（うまみー！）」のテスト運用が開始され、従来の検索型情報提供から、ユーザーの気分や雰囲気に基づいて最適なお店を提案する新たな体験を提供します。

このアプリは、利用するほどユーザーの好みに合わせて提案精度が向上するため、個々のニーズに応じたリッチな体験を実現します。こうしたAIの活用は、今後の外食産業の成長に寄与することでしょう。また、蓄積されたノウハウやデータは飲食店向けの経営支援にも活用される見込みです。