金融業界における新機能の誕生
マネーフォワードエックス株式会社は2024年12月23日、金融機関向けの自動マーケティング支援サービス『X-Insight Marketing』(通称:XIM)に相続関連の機能を追加することを発表しました。この機能は、相続対策が必要なユーザーを検知し、相続に関する商品や関連情報を自動的に提案するというものです。まずは滋賀銀行がこの機能を導入し、今後、多くの金融機関に広がっていくことが期待されています。
相続に関する背景
相続を取り巻く環境は複雑で、2024年4月には相続登記の義務化が施行され, 多くの人々が自分自身の相続に対する不安を抱えています。マネーフォワードグループは、相続に関する意識調査を行った結果、約3割の人が相続に対してネガティブな感情を持っていることが判明しました。また、約半数の人が相続についてまだ考えていない、またはよく分からないと回答しており、この状況を改善する機能の必要性が高まっています。
新機能の詳細
『XIM』は金融データを高度に分析し、ユーザーが必要とする金融商品やサービスを自動で提案します。マネーフォワードが保有する膨大なユーザーデータから生成されたアルゴリズムを活用し、ライフイベントに応じた最適な商品を推奨します。この機能を使用することで、金融機関は相続対策が求められるユーザーを効率的に検知し、そのニーズに即した商品を提案することが可能になります。
また、『XIM-Contents』に相続関連のコンテンツが新たに追加され、ここでは必要な手続きや税制度について分かりやすく解説します。自身が抱える相続リスクを可視化できる診断ツールや、相続財産の計算ができるシミュレーション機能も提供される予定です。これによって、ユーザーは興味を持った場合に、簡単に金融機関に問い合わせを行え、金融機関は人的リソースをかけずに効果的な集客が実現できます。
マーケティング効果
『XIM』と『XIM-Contents』を通じて商品のコンバージョン率は約20%を超え、一般的な金融商品に関するWEBページと比較しても高いマーケティング効果が期待されています。このように、相続に特化した新機能の導入が、金融機関にとってどれほど新たなビジネスチャンスをもたらすかが注目されます。
マネーフォワードの理念
マネーフォワードエックスは「ともに、金融をすべての人のそばに。」をミッションに掲げており、これからもパートナー企業と協力して新しい金融体験を創出していく方針です。金融機関が効率的にユーザーにアプローチし、相続問題を解決する手助けができるよう、今後も機能を拡充していくことでしょう。
まとめ
マネーフォワードエックスによる相続対策支援機能の導入は、金融機関に新たなビジネスチャンスを提供するだけでなく、相続に不安を感じているユーザーにとっても安心材料となります。相続について理解が深まり、必要な商品やサービスが手に入れやすくなることで、金融業界全体が一層活性化されることに期待が寄せられています。