カガーマン博士本田賞受賞
2020-11-19 17:38:03
ドイツ工学アカデミーのカガーマン博士が本田賞を受賞!授与式の模様と講演の内容
ドイツ工学アカデミーのカガーマン博士が受賞
第41回本田賞の授与式が開催され、ドイツ工学アカデミー評議会のヘニング・カガーマン博士が受賞者としてお迎えされました。主催者を代表して、本田財団の理事長、石田寛人氏が挨拶し、カガーマン博士の業績を称賛しました。
石田理事長は、カガーマン博士が提唱した「インダストリー4.0」がもたらす社会的影響について語り、技術の進化に伴う社会の変化を予見し、適切な対応策を示されたことが、本田賞の理念に相応しいものであると強調しました。これに対し、内田裕久副委員長も、選考基準として専門家がどのように挑戦し、その成果がどのように社会に寄与しているかを重視したことを説明。
午後には賞状とメダルの授与があり、カガーマン博士は「インダストリー4.0に取り組んできた専門家の努力が評価された」と喜びの言葉を述べ、自らの研究が強靭で持続可能な社会の実現に貢献する意義について語りました。講演後には、富士通の時田社長、ドイツのアクセンチュアのリーメンスペルガー会長、本田技研工業の神子柴会長らによる祝辞が行われ、その後、カガーマン博士の記念講演が実施されました。
記念講演の内容
カガーマン博士は、「Industrie 4.0: Enabler of Economic Growth and Social Benefits」と題し、インダストリー4.0の必要性とその影響について講演しました。ウイルス感染拡大の影響を受け、デジタルトランスフォーメーションの重要性が増す中、博士はその実現に向けた具体的なビジョンを提示しました。
講演中の質疑応答では、どのように新たなコンセプトを生み出すかについての質問があり、博士は「専門家を集め、共に協力することが大切」と述べました。また、現在の若者に必要なスキルとして、コミュニケーションやプロジェクトマネジメントなどのソフトスキルが重要であることを強調しました。
インダストリー4.0とは
インダストリー4.0は、2008年のリーマンショックを契機にドイツで提唱されました。この概念は、情報技術を活用して社会のあらゆる機械をインターネットに接続し、モノとサービスの「インターネット」を構築することを意味します。これは単なる製造業の生産性の向上に留まらず、人々の働き方をも変えることを目指しています。
この新たなビジョンでは、働く人々が定型的な業務から解放され、より価値を生み出す活動に専念できる環境が提供されます。また、先進国の技術や経験を新興国と共有することで、持続可能な社会の構築にも寄与するとされています。
カガーマン博士は、今後も国際的な協力を進め、自立システムの普及に努める意向を表明し、様々なテクノロジーを通じて社会が抱える問題を解決することを目指していると言います。このような活動が、持続可能な未来への一助となることを期待する声が高まっています。
まとめ
その後も続く参加者との意見交換や活発な議論は、本田賞の意義を再認識させるものでした。カガーマン博士の業績とビジョンが、今後の社会をどう変えていくのか、その行方に注目が集まります。
会社情報
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公益財団法人 本田財団
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