医療データを可視化する新しいプラットフォーム「ComNext」が提供開始
Arteryex株式会社が、希少疾患の患者さんの治療経過を可視化する新たなシステム「ComNext」を開発しました。このシステムは、NPO法人HPP HOPEとの協力のもと、主に低ホスファターゼ症といった指定難病に対する支援を目的としています。
ComNextの概要
「ComNext」は、PHR(パーソナル・ヘルス・レコード)アプリ「パシャっとカルテ」と連携し、医療データや生活記録を一元的に管理する仕組みです。自身の主観的な情報や日常の体調変化と合わせて、客観的な医療情報を統合して扱います。これにより、患者は医師とのコミュニケーションを円滑に行い、個別最適な治療の選択肢を探ることが可能となります。
具体的には、ComNextでは以下の主な機能が提供されています:
- - 医療情報管理機能
- - 重要な出来事や日常の出来事を記録する機能
- - SNSやコミュニティ機能
今後は、世界中の最新情報や専門的な知見を提供することで、患者さんがより多くの研究に参加できる環境を整えることが予定されています。
開発の背景と意図
Arteryexは、医療データの利活用を進めることによって、医療の質を高めることを目指しています。これまでも多くの患者コミュニティと協力し、事業を展開してきましたが、HPP HOPEの目指す根治への強い意志に共感し、共にこのプラットフォームを手がけることになりました。このプロジェクトは、低ホスファターゼ症に限らず、さまざまな希少疾患への応用も期待されています。
ComNextの未来
ComNextは、患者さん、医療従事者、研究者、そしてNPO法人が連携し、低ホスファターゼ症の未来を共に創造するプラットフォームとして機能することを目指しています。単なる情報の記録と共有を超え、集まるデータや体験談が大きな変革を生むことを期待しています。
1. 新たな治療法の開発のために
患者さん一人ひとりが日々記録するデータは、治療や研究において非常に貴重な資源です。ComNextでは、これらの貴重なデータを蓄積・解析し、低ホスファターゼ症の病態解明や新しい治療法の開発が期待されます。
2. 患者主体の医療参加
コムネクストを利用することで、患者さんは自身の状態を客観的に理解し、医療に関する知識を深めることが可能になります。これにより、医療者と対等な立場でコミュニケーションを取ることが実現し、納得して治療に参加できるようになります。
3. 全体的な医療水準の向上
ComNextで得られた知見は、低ホスファターゼ症の診療ガイドラインの見直しや医療従事者向けの教育資材の開発にも貢献するでしょう。これは、医療全体の質を向上させるための大きなステップとなります。
まとめ
新たに提供が開始された「ComNext」は、医療データの可視化を通じて、患者さんと医療関係者をつなぐ革新的なプラットフォームです。これにより、低ホスファターゼ症に苦しむ多くの患者さんが希望を持つことができ、より良い治療の選択肢を得られることを願っています。今後の展開が非常に楽しみです。