P&Gが群馬県藤岡市に自動倉庫を新設し物流の効率化を実現

P&Gが群馬県に自動倉庫を新設

P&Gジャパン合同会社は、自社の高崎工場に隣接する場所に約52,000パレットの保管能力を持つ自動倉庫「高崎サプライ倉庫」を開設しました。2025年4月1日から本格稼働を開始し、この新設によって物流の効率化を目指しています。P&Gの衣料用洗剤を含むファブリック＆ホームケア製品の製造を行っている高崎工場は、2022年に世界経済フォーラムから第4次産業革命を牽引する先進工場に選出され、その先進的なデジタル技術を活用した取り組みが注目されています。

この新しい倉庫の導入は、労働力不足や2024年に迫る物流問題に対処するための重要なステップとなります。これにより、高崎工場からの製品を適切に管理し、迅速な供給を実現します。

自動倉庫の機能

高崎サプライ倉庫では、トラックで運搬される製品を手作業なしで受け入れる「自動トラック荷役システム（ATLS）」を導入しています。このシステムにより従来30分かかっていた入荷作業がわずか3分に短縮され、作業効率が大幅に向上します。また、入荷された製品は無人搬送車（RGV）によって指定のラックに自動的に保管され、出荷時も同様に運搬されます。

さらに、倉庫の自動ゲートを使った受付作業の省略により、ドライバーはスムーズに入出庫できます。トラック予約システムとの連携によって、トラックが到着すると出荷準備も自動で行われるため、作業の迅速化が図られます。

物流の最適化

新しい高崎サプライ倉ウッドの開設により、これまで複数の倉庫で分散していた保管管理が集約され、物流ネットワークが大幅に最適化されます。これにより工場からの直送率の向上が期待され、重要な輸送距離が年間約200万kmも削減可能となる見込みです。なお、地理的に主要高速道路にアクセスしやすい立地により、輸送効率が一層向上します。

このように、P&Gは環境配慮の一環として走行距離削減に努め、CO2の排出量を減少させる取り組みも進めています。優れたサプライチェーンの構築は、企業の持続可能な成長に寄与するだけでなく、消費者に安定した品質の製品を提供する基盤にもなります。

P&Gの革新について

P&Gは、世界中の50億人以上の消費者に向けて、高品質な製品を提供することを使命として掲げています。ファブリック＆ホームケア製品以外にも、紙おむつ「パンパース」やスキンケア製品「SK-II」など、多様なブランドを展開しています。P&Gのサプライチェーンの革新的な取り組みは、ガートナー社によって高く評価されるなど、業界での地位を確立しています。

今後もP&Gは、高品質な製品を安定的に消費者に届けるために、デジタル・テクノロジーを活用したイノベーションを進めていくことでしょう。高崎サプライ倉庫の新設はその一環であり、物流業務の効率化を通じて、より信頼性の高いサプライチェーンの確立を目指します。